FX投資を始めるにあたって、一番最初に決めなければならない事があります。
それは「投資期間」です。
つまりポジションをどれくらいの期間保有するのかを、あらかじめ決めておかなければなりません。
これはとっても大事なことです。なぜなら、見るチャートの種類や参考にするニュースなど、判断基準のすべてが投資期間によって変わってくるからです。
主要な取引期間を5つ紹介します。
5つの投資期間とその特徴
スキャルピング
エントリーしてからものの数秒や数分で決済するのがスキャルピングです。1日でたくさんの回数取引を行い、薄い利益を積み重ねます。
参考にするチャートは1分足や5分足です。
為替に影響を与えるニュースが発表された直後に、その値動きに乗ることが出来れば大きな利益を上げることが出来ます。
デイトレード
エントリーしたその日のうちに必ず決済する方法。スキャルピングと似ていますが、スキャルピングよりも保有する時間は長いです。寝ている間のニュース発表による急落や急騰のリスクを軽減でき、スキャルピングよりも大きな利益を期待できます。
参考にするチャートは1分足や5分足、30分足など。
1日の間でも人によって投資に使える時間は変わってくると思いますが、次の日にポジションを持ち越すことだけは絶対に行いません。
スイングトレード
2,3日~1週間程度の保有期間でトレードします。急な発表による急騰や急落の影響を受けるリスクはあるものの、その利幅も大きいです。スキャルピングやデイトレードよりも大きな利幅を狙う手法となります。取引回数がスキャルピングやデイトレードよりも少ないので、取引コストが低いのも魅力です。
参考にするチャートは日足や週足です。
中期
数か月~1年程度の保有期間でトレードします。短期では単純な売り買いの差益(キャピタルゲイン)を考えればよいですが、中長期的な投資は為替の利息(インカムゲイン)も考慮に入れなければならないでしょう。
投資判断は週足や月足を参考にしつつも、ファンダメンタル分析も行います。
長期
1年以上、場合によっては10年以上保有することを目指しトレードします。目先の値動きではなく、もっと大きな視点で取引を行う必要があります。
チャートではなくファンダメンタルズを重視し、経済の動向はもとより、未来の人口推移などの世界情勢を予測することが重要になるでしょう。
デイトレードなのに週足チャートを見ていたら勝てないでしょうし、スイングトレードなのに1分足チャートを見ていたら相場の流れを読み取ることはできません。
また、スキャルピング・デイトレード・スイングトレードの短期トレードは、ファンダメンタルズの影響をほとんど受けないといっていいでしょう。これらの短期投資の判断基準は、自然テクニカル分析が中心となります。
まずは自分の投資期間を決め、それに最適な投資材料を集めること、そしてその中で試行錯誤することが、成功する秘訣です。
毎日仕事がある方は中期や長期の投資がいいかもしれませんし、夜中に取引時間があるのなら夜間だけスキャルピング取引をするのもいいでしょう(日本時間の夜はアメリカでは市場が開いている時間のため、円ドルは夜間の方が値動きが良いとされています)
ただし、エントリーする前に決めた投資期間を順守するようにしましょう。
FXで損失が膨らむ陥りがちな過ちとは?
FX取引で負ける確率が高くなる過ちがあります。
それは「取引の途中で取引期間を変更する」という事。
例えばデイトレードの判断基準でエントリーした場合は、必ずその日のうちに決済しなければなりません。損失が出ているからといって、途中からスイングトレードに切り替えることは厳禁です。たしかに、デイトレードのエントリーを次の日に持ち越すことで、損失から利益に転じる場合もあるでしょう。ですが、その成功体験は長い投資人生を考えた場合に、マイナスに働く場合が多いです。
スキャルピングでエントリーした場合は、その時間は個人によってまちまちでしょうが、10分以上保有していたら長すぎだと思います。もし自分のイメージ通りの値動きでなかった場合は、すぐに損切りしたほうが良いでしょう。
エントリー後に取引期間を変更するという行為は、自分の取引ルールを破るということです。
その投資が良かったのか悪かったのかの判断は、利益や損失ではなく、自分の決めたルールに従ったか従えなかったかです。自分のルールを破ることは、投資の一貫性を失うのと同義。これでは、継続した利益を上げることはできないでしょう。
まず投資期間を決め、それをきちんと守ることが、FXで成功する第一歩になるのではないでしょうか。