「FXトレードで迷ったら見送り、確信が持てるようなチャートになったらエントリーするべき!!」
…と、FXの教科書にも、多くのFXブログにも書いてあります。
これは正しいのでしょうか?
迷うということは、トレードの根拠が希薄で自信が持てないってこと。
だとしたら無理してトレードしても損をする可能性の方が高いし、焦って取引するよりももう少し待った方が状況がよくなる。
というわけですね。
正論です。
正解です。
常識的な考え方です。
ですが、相場というのは不思議なもので、人とは違う考え方や行動の中にチャンスがあります。
人の行く 裏に道あり 花の山
という有名な相場の格言もありますし。
多くの人が買っているときに売り、売っているときに買う。
同じように迷っているときに買い、迷っていないときに買わないのが大切な気がします。
わたしは長年FXトレードをしてきて、多くの取引で損失を出してきました。
そんな損失を出すトレードのエントリーの瞬間、わたしは迷っていませんでした。
なぜならテクニカル分析で勝てる!と確信したときにエントリーしていたからです。
勝てると思っているのなら、そりゃあ、迷いませんよね。
…で、実際にポジションを持つと思っていたのとは逆の方向に動いてすぐに損失。
損失が出ると急に不安になったり迷い始めたりして、中途半端に損切りしして損失が積み重なる。
そんな取引ばかりしていました。
たとえば移動平均線で買いのシグナルが出ていたとして、それだけだと不安だからMACDも使う。MACDでもしっかりと買いのシグナルが出ていると安心してエントリーする。
人によっては3つも4つも手法を組み合わせているかもしれません。
そうやって苦労して得た”確信”に何度裏切られたことか…。
FXトレードは確信を得れば得るほど裏切られる。
これはわたしの長年の経験から導き出された悲しい答えです。
上がると思って買ったらその直後に下がるし、下がると思って買ったらその直後に上がる。
だれが自分のトレードを監視しているんじゃないかと疑うくらい、その日の底値を拾ったりします。
では、逆に利益になったトレードはというと、これとは全く逆。
エントリーする瞬間に不安でたまらないのです。
「トレードのルールでは買いのシグナルが出てるけど…これ、ホントにこれから上がるの??不安だな~。下がる気がするな~。でもまあ、ルール通りに取引しよ。えいっ!!」
と、こんな感じ。
不思議なことに確信を持てないトレードの方が勝率がはるかにいいんですよね。
ポイントは自分のルールを厳格に守ること。
シンプルなテクニカル分析を1つか2つ使い、明確なルールを定義する。
そうして安心してても不安でも、確信が持てても持てなくても、ただひたすらにルール通りに取引する。
それがFXで利益を上げるために必要なことみたいです。
FXトレードで迷った場合の対策まとめ
人とは違う考え方をして、人とは違う行動をする。
FXで勝ち続けるには大切なことです。
FXトレードで大きな利益を上げるのに知識や高い知能は必要ありません。
もし必要なら世界中の多くの頭のいい人たちが勝ち続けています。
もしいま市場に参加しているトレーダーをランダムで100人集めたとして、そのなかで最も頭のいい人、知識が豊富な人、IQが高い人が最も多く利益を上げているのでしょうか?
実際はそうではないと思います。
なぜか?
それは勝つのに必要なのが「人間の本能に逆らうこと」だからです。
どれだけ頭がよくても賢くても、人間である限り本能からは逃れられません。
本当にプロフェッショナルなトレーダーは、本能に逆らって行動できる人。
たくさん勉強して知識をため込んで、その知識で得た回答とは真逆のことをする、
なんて普通はできませんよね。
確信がもてるときにエントリーせず、行き先が不確かな状態でエントリーする。
まるで目隠しで車を運転するような、自ら機器の中に飛び込む行為。
でも、市場で勝ち続けるにはそれが必要になる。
だから勝ち続ける人が少ないってわけですね。
もちろん、厳格な資金管理の技術があってこそ、そんな行動に出れるわけですが。
とにかく「確信が持てるまでエントリーしない」は間違いです。
確信が持てようが持てまいが、そんなのは関係ありません。
もし「迷ったら取引しない」を厳格に守ってるのに損失が出続けているとしたら…
勇気をもって「確信が持てたときは待ち、迷ったときに買う」という真逆のことをしてみたらいいかもしれませんね。