FXでチャートの形がテクニカル指標的にすっごくよい状態だったとします。
で、そこでポジションをとろうとしたとき、急に不安になることがあります。
「ここから下がって、損したらどうしよう…」
もしそう感じているのなら、その感情の警告に従った方がいいかもしれません。
人間は自分の感情に従った方が、未来を正確に予測できる。
そんな研究結果があるからです。
その研究結果と共に、FXトレードの勝率を上げる方法を紹介します。
自分の感情を信じる方がうまくいく
コロンビア大学の教授が大学生の被験者を使って面白い実験を行いました。
その実験では、感情に従った方が、理論的に判断するよりも、より正確に未来を予測できたのです。
これは株取引でも同じで、感情を信じる傾向が強い被験者の方が、理論を信じる傾向が強い被験者よりも、予測が当たる確率が25%も高かったとのこと。
ということは、FXトレードにおいても同じことが言えるでしょう。
FXでも取引の根拠に”感情”を重視することで、利益を出す確率が上がる可能性があります。
では、なぜ感情は正しく未来を予測するのか?
これは人間がもつ”無意識のパワー”であると考えられています。
人間の脳は驚くべき性能があり、理性的な面での情報処理能力には限界があるものの、無意識では常に膨大な情報を処理しているとか。
怖い、嬉しい、悲しい、そんな感情は「膨大な情報を処理の結果」として表出したもの。そのため、理性的で理論的な回答よりも、より多くの情報を処理してきた結果ともいえるわけです。
だから”怖い”と思ったことには手を出さない方が無難なんですね。
感情で取引するために必要なこと
では、自分の感情に従っていれば常に勝ち続けられるのかというと、そうではありません。
「損するのが怖い!」
「これは利益になるぞ!」
そんな感情を導き出すには、それの根拠となる情報が必要。
そのためには膨大な経験が必要になります。
まったく無知で、まったく経験のない事柄の場合、たとえ無意識でも正しい判断をすることはできません。
ただ毎日チャートを見続ける。
それだけでも無意識にとっては有用な情報。
FX取引では、常に相場に身を置くことが大事なんですね。
感情はすべてが正しいわけではない
感情に従うほうが正しい判断ができる。
これを感情によるお告げ効果(emotional oracle effect)なんて呼ぶこともあります。
いわゆる”カン”とか”嫌な予感”なんてのも、脳がいろんな情報を処理した結果導き出した未来を予測のひとつなのかもしれません。
とはいえ、そんな脳の機能も万能ではありません。
常に感情に従っていたら、それこそ理性を失くしたまったく無軌道な取引になってしまうでしょう。(日常生活で感情に従っていたら、それこそもっとヒドイことになりますう)
「自分が感じる強い感情には、何らかの裏付けがある」
それを踏まえ、自分の感情すらもをうまく利用する心構えが必要です。
そのためにも取引の経験を積み続けるのが大事。
もしFXに使える資金が少なかったとしても、最近では1万円程度の証拠金があれば取引できるところもあります。
そういった少額で取引できるFX会社を利用して、FXの経験を積み、カンを磨くことが、FXトレードで勝率を上げる秘訣なのではないでしょうか。
ちなみに私個人の経験では…
「おっ、このチャートは絶対上がるぞ!!!」
と喜び勇んでポジションをとると、大体がもう買った数秒後に値下がりして、手痛い損失になることがあります。
ありますという、頻繁に、よくあります。
よくありますというか、もうほとんどです。
(誰か私の取引を監視していて、嫌がらせでもしているのか??)と思っちゃうくらい。
この場合の(これは絶対上がるぞ!!)という判断は、おそらく感情ではなく、理論で出した結果なのでしょう。
なぜなら、ポジションをとる瞬間に、ちょっと恐怖の感情を感じるからです。
このポジションをとる瞬間の感情が、重要なポイントである気がします。
「トレードするときに恐怖を感じない、むしろ心地よさすら感じる」
そんな瞬間が、ベストな取引タイミングなのでしょう。
でも、そんな状態って中々ありませんよね…。
きっとたくさん取引をして経験を積めば、そんな”安心感”を感じる取引も増えていくのかもしれません。
そのためにもたくさんトレードをして、失敗したら反省して、なにが間違っていたかを学ぶ。
その繰り返しが大切なんですね。