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FXで勝つために名著「デイトレード」を読むべきでない2つの理由とオススメの書籍

10年以上も前、株式投資を始めた初心者の頃、知識を身に着けるためにトレードに関する書籍を読み漁っていました。

そんな中、とっても評判の良い書籍として「デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術」に出会いました。

「トレーダーなら必読の書!」として10年前からいろんなサイトでも紹介されていましたし、現在でもAmazonの評価のほとんどが☆5つ!!

 

読んでみればわかりますが、内容はホントに素晴らしいです。

読んでいて楽しいですし、わかりやすいですし、勇気づけられます。

 

ですが…

今だから言えますが、これを読むことでFXトレーダーとして成長するために致命的な「誤解」や「先入観」を持ってしまう可能性があります。

 

そらく本書がアメリカの株式市場での短期の株取引を前提に書かれたものだからかもしれません。

私自身、この本が大好きで、何度も読み返しました。

内容の重要であると思われる個所をメモって忘れないようにもしました。

その結果、おそらく安定的に利益を出すまで随分と遠回りしてしまった気がします。

 

名著「デイトレード」を読んでも勝てない!!

と悩んでいる方も多いのでは?

「書いてある内容が精神論ばっかりで、具体的な手法が一切書いていない!!」

…そんな問題ではありません。

 

この記事ではデイトレーダーで間違っていると私が思うポイントを2つに絞って紹介します。

FXで勝つためにオススメの書籍

「デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術」にはいろんな有益な情報が溢れていますが、繰り返し登場する特に大切な教えがこちら。

 

①予想に反した値動きをしたら迅速に損切をする

②トレードを検証し同じ間違いを二度と犯さない

 

とくに損切は大事ということは、本書の中で何度も何度もでてきており、これを読んだ若かりし日のわたしは「損切ってスゴイ大事なんだ。損切りが資産を守ってくれるし、自分の予想とは違った動きをしたらすぐに損切りしないと勝つことはできないんだな~」と思いました。

これが間違った先入観、思い込みのひとつです。

 

あまりにも早い損切りはチャンスを逃す原因になります。

素早い損切りも大切ですが、損切りそのものにしっかりと根拠を持たすことの方が遥かに大切。

ある一定のルールを厳守して取引すれば、自然と損切りもシステマティックになります。

 

損切りのタイミングが早いか遅いかではなく、

資産の何%下がったら損切り、なんてことでもなく、

「自分の思った通りにならなかった」なんてあいまいな根拠でもなく、

FXではただ自分の決めたルールを厳守することが一番大切だと思います。

 

そうすれば自ずと適切な損切りをするもの。

ただ「何となく損切り」を繰り返していれば勝てる取引も勝てません。

この「損切り至上主義」は、少なくともわたしにとっては長いこと足かせになっていましたね。

損切りせずに持っておけば利益になっていた、そんな取引のなんて多いことか!

まあ、損切りしなければいいなんてことは絶対にないのですが。

 

…そしてもうひとつの間違った思い込みは「トレードを検証し同じ間違いを二度と犯さない」って教え。

しっかりとトレードの内容を記録して、間違った取引を行っていないかチェックする。

トレードそのものの利益や損失よりも、自分のルールに沿ってしっかりとトレードする方が大切だと。

これ自体はすごく真っ当ですし、すごく大切なことだと思います。

 

ただ、これを信じすぎると思わぬ落とし穴にハマります。

それは「FXにおける間違いを判断するのは難しい」という事実です。

為替の動きは複雑怪奇で、その先を予想するのはほとんど不可能に等しいです。

そんなチャートの動きのなかで、しっかりと自分のルールを守って取引をしても、損をすることもあれば利益になることもあります。

 

「焦ってエントリーしたから損失になった!今度からはじっくりとチャートを確認してからエントリーしよう」なんてのはあくまでも結果論でしかありません。

もしそこで利益になっていたら「早い段階でエントリーしたから利益が伸ばせた。不安に飛び込むのが勝利の秘訣だ!」なんて思ってたかもしれません。

 

「トレードを検証しましょう」という教えは、「間違いを繰り返さないようにすれば勝てますよ」という教えでもあります。

ですが、実際のトレードでは間違いを繰り返そうが繰り返さまいが、トレードの手法を洗練させようがさせまいが、負ける時は負けます。

 

”トレードの手法を洗練させれば勝てるようになる”

これがこの本が読者に与える最大の間違った思い込みだと思います。

もし犯した間違いを正し、その都度手法を改善し、いつか必ず勝てるようになるのなら…?

おそらく巷には「成功したFXトレーダー」が溢れていることでしょう。

勉強好きで研究熱心なトレーダーはたくさんいますからね。

 

辛辣なことを言っちゃうと、「デイトレード マーケットで勝ち続けるための発想術」は負け続けているトレーダーが自分を奮い立たすためにはスゴイ良書だと思います。

負けていたとしても努力すれば勝ち組になる、そう優しく語り掛けてくれるのですから。

 

でも、実際はそうではありません。

FXトレードにおいて、何が間違いなのか、何が正しいのかを判断するのは困難です。

そもそも「正しい」とか「間違い」なんてないのかもしれません。

自分のトレードを振り返って反省するのは無駄とは言いませんが、それほど劇的な効果は期待できないでしょう。

 

だったらどうすりゃいいの?

って感じですが、残酷な真実を言ってしまえばFXトレードに正解はありません。

必ず勝つ方法もありません。

ただ適切な資金管理をしたうえで優位性のあるルールを厳守するしかありません。

 

そんなわけのわからないFXトレードで、しっかりと勝ち続けるためにオススメの本をひとつ紹介したいと思います。

FXトレードで勝ち続けるためにオススメの書籍

個人的にオススメなのが「ビジネスに生かすギャンブルの鉄則」という本。

タイトルを見ればわかりますが、FXとか株とか、まったく関係ない本です。

当然、トレードの手法なんてまったく書いてありません。

FXとはまったく関係ないんだけど、FXにとても大切なことを教えてくれます。

 

この本に書かれている大切なことをギュッとまとめて1行であらわすとこうなります。

 

確率で考えろ!!

 

チャートの動きはランダムであり、どれだけ分析しても1分後の未来だってわからない。

だけど”確率的な偏り”は確実あるし、それを発見する手掛かりは多くのテクニック分析が示しています。

 

この本を読むと、確率で考えることの大切さがしみじみとわかります。

デイトレードを読んでも上手く取引できないのなら、この本を読んでみてはいかがでしょうか。

重要な気付きを得られるかもしれませんよ。

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