「目標を持て!」
と、わたしたちは子どもの頃から教えられています。自己啓発本なんかを読んでも、目標を持つことの重要さを説いています。
「目標を紙に書いて、目につくところに張っておこう!」なんてね。
FXトレードを始めるにあたって「○年後までに資産を××万円に増やす!」なんて目標を掲げ、情熱を持て取り組んでいる人も多いのではないでしょうか?
…ですが、FXトレードに関していえば、目標を持つことにデメリットしかありません。
目標を持っているがために、負け続ける場合だってあるのです。
その理由とは何なのでしょうか?
なぜ負ける?FXトレードで目標を持つことのデメリット
「成功するには、目標設定をすることが大事。最終的な目標が決まったら、それに向かって毎日何ができるかを考えよう。そうして努力を継続すれば、いつか目標を達成できるよ!」
大きな目標を毎日の小さな行動に落とし込む。これが、目標設定と目標達成のコツです。
こんな風に目標を設定すれば、なんとなくいつか目標達成できそうな気がしてきます。
やっぱり、目標設定って大事ですね。
真面目な努力家ほど、目標を設定したがりますが、FX取引のおいては目標が害悪以外の何物でもありません。
FXは目標を持たずにやったほうがうまくいきます。
では、なぜ目標が失敗につながるのでしょうか?
その理由はたったひとつ。
つまり、目標が投資判断を左右するから。
これは当然です。目標は日々の行動を変えて、目標に向かって進むためにあるのですから。
目標を設定しておいて、毎日何も変わらないのなら、目標を設定した意味がありませんよね。
では、目標が投資判断に影響を与える理由、必要ない理由を説明します。
FX投資に必要なのは、たったふたつだけ
FXトレードで投資判断をする際に必要なのは、たったのふたつだけです。
①リスク管理
②取引手法
これだけ。
本当に、これだけ。
目標は必要ありません。
リスク管理
リスク管理は自分の資産を守るために必須の技術。もっとも有効なリスク管理の手法は”分散投資”です。FX以外にも株や債券に投資しておくと、資産全体がより安全に運用できます。”時間の分散投資”といって、投資するタイミングをずらすことでリスクを管理する手法もあります。
FXだけに限れば、投資する金額の管理がとても重要。レバレッジのきいた取引でいきなり全財産をかけたりしないことが大事です。
このリスク管理で決まるのは、「取引で動かす金額」です。
取引の手法
自分なりの取引の手法を持っておくことも重要です。
テクニカル指標を参考にしてもいいですし、ファンダメンタル分析をしてもいい。なんにせよ、自分なりの取引ルールが必要です。毎日その日の気分で取引したり、運任せで取引していたら成長はありませんよね。
取引の手法で決まるのは、「エントリーのタイミングと損切・利益確定のタイミング」です。
FXトレードの正しい目標設定とは?
FX取引での目標とは、どのようなものが考えらるでしょうか?
「10年で10億稼ぐ!」
「毎日+5PIPSを目指す!」
「生活費を稼ぐ!」
「1か月のトータルでプラスを維持する!」
いろんな目標が考えられますね。
このように目標を設定すると、自然と取引内容が変わってきます。
例えば「毎日+5PIPS」を目標として設定した場合、もしその日調子が悪くて-10PIPSになってしまったら、目標を達成しようとして無理な取引をしてしまう可能性が考えらえます。
投資する金額をいきなり2倍にしてしまうかもしれませんし、本来の自分のスタイルではないタイミングでエントリーしてすまうかもしれません。(思い当たる方も多いのでは?)
良い悪いは抜きにしても、目標は投資判断に影響を及ぼすのです。
市場はその日によって、良い日もあれば悪い日もあります。目標を設定したのに、それを達成できない日々が続いた場合、ストレスにもなるでしょう。
目標設定は冷静な投資判断を狂わせる要素であり、ストレスの原因にもなる。いいことなんかひとつもないことが分かります。
中には「ちゃんと目標金額を設定して、それに合わせてFXをやろう!」なんて教えているところもありますが、それは絶対にやめたほうがいいでしょう。
例えば「自分の決めたルールを破らない」「負けた場合はどこが悪かったのか検討し、その都度改善する」「毎日の取引を見直す」といった投資判断に影響を与えない目標設定だったいいと思いますよ。
FX取引をやる理由は、ズバリ「お金がほしいから!」だと思います。
だけどFXの目標に「お金」を設定してはいけないのです。
なんだか変な話ですね。哲学的というか、宗教的というか…。でも、そこに大切なことがあると思います。
とにかくFXで大切なのは「リスク管理」と「取引手法」だけで、これさえあれば利益を積み重ねていくことはできます。逆にこのふたつのどちらかが疎かになっていると、大きな損失を抱えることになるでしょう。
もし金銭に関する目標を掲げていたとしたら…今すぐ目標を取り下げることをオススメします!