アメリカ雇用統計の発表結果は、米ドル為替に凄い影響力があります。
その発表内容如何によって、発表直後数分で暴騰したり暴落したりします。その波乱に巻き込まれて大損した人も多いのではないでしょうか?
米雇用統計の発表は10種類以上ありますが、その中でも為替への影響が強く、特に重要視される指標がふたつあります。
「非農業部門雇用者数」、そしてもうひとつ「失業率」です。
そして失業率は、非農業部門雇用者数とは少し違った特徴を持っています。
今回は失業率の発表時期と、為替への影響の特徴についてです。
アメリカ失業率の発表はいつ?
失業率を含めた、米雇用統計の発表は毎月第一金曜日です。
日本時間では夏時間が21:30時、冬時間が22:30時です。
ちなみにNY市場は4月の第1日曜日から夏時間が始まります。10月の最終日曜日に夏時間が終わり、翌日から冬時間になります。
第一金曜日の夜は要注意ですね。
この米雇用統計の発表で、非農業部門雇用者数や失業率が発表されます。
失業率の特徴
非農業部門雇用者数と失業率、どちらの結果を市場が重要視するか?
答えは非農業部門雇用者数です。
非農業部門雇用者数は”実際に給料を受け取っている労働者”を使ってはじき出した統計です。そのため、ダイレクトに現在のアメリカの現状を表します。
アメリカが打ち出した金融政策や経済政策、その市場への結果を見るときも参考にされますし、逆にこの非農業部門雇用者数の結果で金融政策の方向性が決まることもあります。
では失業率の方はどうでしょうか?
失業率は家計調査での現在求職中の失業者を元に割り出された指標です。つまり、求職活動をしていないニートは含まれていないってわけですね。
失業率も非農業部門雇用者数と同様に、景気を推しはかるためのとても重要な指標です。失業率の増減によって、アメリカの金融政策も変わってくるでしょう。
この失業率、非農業部門雇用者数に比べて景気の動きに遅行するという特徴があります。
失業直後にはまだまだお金がある→しばらくするとお金が無くなってくる→経済活動が鈍る
失業率はそんな感じでじわじわとゆっくり、経済に悪影響を及ぼすのかもしれません。
この遅行する特徴のため、発表直後は非農業部門雇用者数の結果が重要視されることになります。
しかしだからといって失業率が重要でないという事ではありません。もし失業率の結果が、市場予測とかい離して悪化していた場合。その月の為替にゆっくりと悪影響を与え続けるかもしれません。
失業率まとめ
アメリカの失業率の発表は、毎月第一金曜日の夜。
同時に発表される非農業部門雇用者数と双璧を成す重要指標ですが、景気に遅行する特徴を持つため、短期的には非農業部門雇用者数の方が重要視される傾向があります。
発表数値の良し悪しよりも、相場予測との差が大事。相場予想よりも失業率の結果が良かったのか悪かったのかを判断基準としましょう。