FXのファンダメンタル分析

マイナス金利政策で為替はどうなる?追加で利率が引き下げられたら?を超簡単に説明

2016年1月に日銀政策決定会合で日本史上初となる「マイナス金利政策」が決定されました。

金利って預けておけばプラスになるもの。それがマイナスってどーゆーこと??

マイナス金利政策の為替とFXトレードへの影響を簡単に説明します。

マイナス金利政策の為替への影響

まず、結論から。

マイナス金利政策を実行すると、為替は円安になります。

 

A国通貨の金利が1%で、日本円の金利がマイナスだったらどうするでしょう?

みんなA国通貨に預金して1%の利息を受け取りますよね。

これが世界の通貨と日本円の間で起こります。

つまり、日本円を売って、もっと金利の高い通貨を保有しようという動きです。そのため、マイナス金利政策は円安圧力を高めるのです。

 

では、実際にマイナス金利政策が導入された後のドル/円の為替を見てみましょう。

201601

2016年1月~9月までの為替です。

1月にマイナス金利政策が決定しました。その当時は1ドル=120円だったのに、もうず~っと円安。一時100円を割り込んだこともありました。

チャートを見ると、マイナス金利政策の影響がわかりやすく出ています。

チャート分析も大事ですが、こういったファンダメンタル的な要素も重要だということが分かりますね。

ちなみに9月の時点では、100円~105円の間を動いています。

マイナス金利政策を始めた理由を超簡単に説明

では、なぜ日銀はマイナス金利政策を始めたのか?

それは超簡単に言ってしまえば、デフレを脱却して日本の経済を好景気にするためです。

バブルがはじけて以降の日本経済は低迷し、日銀は景気刺激策としてず~っとゼロ金利政策をとっていました。でも、なかなか景気が良くならない。なので、ゼロ金利政策の次の景気刺激策として量的金融緩和を行いました。でも、なかなか景気が良くならない…

そこで最終手段として、マイナス金利政策を始めたわけです。

 

これはもう、ホントに最終手段なので、このマイナス金利政策が失敗したら事実上”次の手”は存在しません。かなりリスキーな政策なので、もちろん賛否両論ありましたが、それでも強行されました。

確かに円安にはなりましたが、日本の経済が予定通り上向いたわけでもなく、物価が上昇したわけでもありません。

そのため、日銀はさらにマイナス金利を拡大しようか悩んでいるみたいです。

ガンガンにマイナス金利を拡大すればいいってわけではないので、まさに諸刃の剣といっていいでしょう。マイナス金利が効かなければ、日銀が市場に対してアクションを起こせる手段はそれほど残されてはいません。

でもまあ、マイナス金利政策の問題を深く考えるのは止めておきましょう。問題はこれからのマイナス金利拡大が、どのように為替に影響を与えるかです。

これからのマイナス金利政策の為替への影響

日銀は2%の物価上昇目標を達成するために、さらに追加で金利を引き下げる可能性があります。

追加で金利を引き下げた場合は、もちろん円安の動きになります。

今のところマイナス0.1%の金利ですが、将来的にはもっと引き下げられるかもしれません。追加のマイナス金利が決定した場合は、急激に円安に振れる可能性があるので注意しましょう。

 

完全なるテクニカル分析のFXトレーダーだったとしても、日銀の動向や黒田総裁の発言くらいは、ちょっと気に留めておいたほうがいいと思います。

 

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