どれくらいの損失が出たら、損切りを注文すればいいか?
どれくらいの利益が出たら、利益確定の注文をすればいいのか?
これはFXトレーダーの誰しもが大いに悩んでいるところだと思います。
損切と利益確定の幅を決めるのにもっとも重要な要素は、自分がどの時間軸で取引しているかということです。
時間軸と損益幅の関係について説明します。
取引時間軸と損益幅の関係とは?
FX取引を始める際に、まず自分が取引する時間軸を決めるのがとても大切になってきます。
時間軸とは、つまりどれくらいの期間ポジションを保有するのか、どの時間軸のチャートをメインに利用するのか、ということです。
例えば超高速で取引を繰り返すスキャルピング取引の場合、保有想定期間は数秒~数分。利用するチャートの時間軸は1分足や5分足です。
デイトレーダーの保有想定期間は数分~数時間。利用するチャートの時間軸は5分足や30分足です。
スイングトレードの保有想定期間は数日です。利用するチャートは1時間足や日足です。
(これはあくまでも一般的な場合なので、トレーダーによって時間軸と使うチャートの組み合わせは多種多様です)
この時間軸が、利益確定や損切の値段の幅を決めるのにとても重要です。
例えば数秒から数分で取引が完結するスキャルピング取引では、その利益のふり幅はおおよそ3pips~10pips程度です。
もしスキャルピング取引をしているのに、損切ラインを-20pipsにしたり、利益確定ラインを+20pipsにしたとしたら、取引が数分では終わらずに数十分~数時間になるでしょう。これではスキャルピング取引とは言えません。
もし数分で決済するスキャルピング取引をするのなら、その損益の幅は自然と狭くならざるを得ないのです。
次にスイングトレードの場合はどうでしょうか。
スイングトレードで数日は保有することを想定してポジションをとったのに、損切りラインを-10pipsに置いたとしたらどうでしょう?あっという間に損切りラインに到達してしまうかもしれません。
保有期間が長めの場合に浅い損切りラインを設定すると、損切の頻度を増やし、トータル的な損失の原因になります。
スイングトレードであれば、少なくとも100pips以上の損益の幅はあってもよいでしょう。100pipsくらいは通貨や日によっては、たった1日で動いてしまう可能性もありますし。
このように「保有する期間」と「損益の幅」は密接な関係があるのです。
時間軸を参考に利益と損切の幅を決める
自分のトレードスタイルと、戦っている時間軸によって、ある程度の許容損失と利益は見えてきます。
- スキャルピング:想定損益幅 3pips~10pips
- デイトレード:想定損益幅 30pips~50pips
- スイングトレード:想定損益幅 100pips~500pips
- 中、長期トレード:想定損益幅 1000pips~10,000pips
これはあくまでも参考までの数値にすぎませんが、このように戦うフィールドで臨機応変に利益と損失の幅を変えなければいけません。
この組み合わせがアンバランスだと、トータル的な損失の原因にもなります。
まずは自分の得意な時間軸を見つけ出し、自分なりのトレードスタイルを確立する。そこから最適な利益と損失の幅を、失敗を繰り返しながら見つけ出す。
これが成功するFXトレーダーが必ず通る道なのではないでしょうか。