為替取引で利益を得るには、2つの方法があります。
①キャピタルゲイン=為替差益
②インカムゲイン=金利収入
FXではインカムゲインのことを「スワップ」と呼びます。FX取引はレバレッジが効いていて少ない資産で大きな金額を取引できるので、スワップ収入もバカになりません。
でも、勝ち続けるFXトレーダーはスワップをあまり意識してはいないようです。
その理由とは何なのでしょうか?
勝てるトレーダーはスワップを無視する
まずは簡単にスワップの仕組みを説明します。
スワップはインカムゲイン(金利収入)のことですが、銀行に現金を預けて受け取る金利とは性格が違います。
スワップ金利は2通貨間の金利の差で決まります。
その金利差を365日で割って、毎日利息(スワップポイント)がもらえます。年間で1万円の利息が付くとしたら、毎日約27円の利息が貰えるってことですね。
またスワップは金利差で決まるため、保有期間が長いほど利息が増えていく場合もあれば、保有期間が長いほど資産が目減りしていくパターンもあります。
例えば日本円の利息が1%だったとして、利息2%の国の通貨を買えば、2%-1%=1%で1%のスワップポイントが付きます。
ではこの利息2%の国の通貨を”売り”で保有した場合はどうでしょう?
その場合は、逆にマイナス1%の利息になり、利息を受け取るのではなく支払うことになってしまうのです。
日本はほとんどゼロ金利なので、あらゆる通貨を買った場合は利息を受け取ることができます。ですが、売りから入った場合は、逆に利息を支払います。
もちろん、FXではドル/ユーロなどの通貨でも取引できます。その場合も、2国間の金利のよってスワップを受け取るのか支払うのか変わっていきます。
スワップを意識し過ぎると儲けのチャンスを逃す!
もしFXトレードでスワップを意識しすぎたらどうなるでしょう?
利息がマイナスになるからといって、取引をやめてしまうかもしれません。
「スワップがプラスだから、長期的には利益になるかも」とエントリーして、大きな損失を出してしまうかもしれません。
もちろん、最初から長期投資を目的としているならそれで構いませんが、頻繁に取引するのだとしたらスワップを意識することにメリットはありません。
自分の取引の幅を狭めるばかりで、大きな利益のチャンスを取り逃がしてしまう可能性もあります。
スワップを意識していると危険!
銀行や郵貯の金利って、金額は少ないけど、安定していて安全ってイメージがあります。
ですが、FXのスワップはあいまいだし安定していないし危険な側面があります。
スワップ・ポイントは2国間の金利差で決まると申し上げましたが、それ以上にFX会社によって変わってきます。(会社によって違うって変な話です)
A社のスワップが約1%だった時に、B社のスワップが2倍の2%なんてことも普通にあり得ます。
また、スワップポイントは毎日変動します。スワップがいいからってしばらく放置していたら、思いがけず変動している可能性もあります。
それに最も危険なのが、国の政策発表で金利の変更が発表されたとき。スワップ狙いで高金利通貨に手を出していて、大損をしたなんて話はよく聞きます。
まとめ
銀行預金とは違い、FXのスワップは安全ではありませんし、外的要因で変動しやすい特徴を持っています。
利益を上げ続けるトレーダーは自分でコントロールできない要素をなるべく排除しています。
自分でコントロールできないスワップにこだわり過ぎると、勝ち続けることは難しいようですね。