モメンタムは「勢い」という意味を持つ、まさに市場の”勢い”を図るためのテクニカル指標です。
モメンタムの見方や有効な使い方を紹介します。
モメンタムの設定方法
モメンタムの設定は、たったひとつの数値だけ。その数値で”期間”を設定すれば完了です。
では設定した期間でどの様にモメンタムが算出されるのでしょうか。その計算式は意外とシンプルです。
直近の終値-設定した期間分前の終値
例えば1時間足でモメンタムの設定を6とした場合、「直近の終値-6時間前の1時間足の終値」がモメンタムの数値になります。
このモメンタムの数式は、”現在の相場と過去の相場の差が相場の勢いを表す”という考え方に則しています。
現在の相場が6時間前の相場より上がっていれば、モメンタムの数値もプラスになり、上昇トレンドの可能性が高い。
現在の相場が6時間前の相場より下がっていれば、モメンタムの数値もマイナスになり、下降トレンドの可能性が高い。
こういった傾向を利用し、相場の勢いを図るのがモメンタムです。
では、設定する数値はどの様に決めればいいのでしょうか?
日足を見るのか、1分足を見るのかで、その設定方法は変わってくるでしょう。
短い期間に設定すれば、頻繁に上下に動きすぎて参考にならないでしょう。かといって、長い期間にすればいいというわけでもありません。
オススメは自分が想定している保有期間に合わせる、という方法。
例えば自分がスイングトレーダーで、数日~1週間程度の保有期間を想定しているとします。そんな時は日足チャートでモメンタムの数値を5に設定すれば、ちょうど1週間になるのでモメンタムが有効に機能する可能性が高まります。
5分足チャートを見てデイトレードしている場合はどうでしょう。普段だいたい1時間以内の保有期間でトレードしているという事であれば、モメンタムの期間を12に設定することで、現在の為替と1時間前の為替を元に算出されたモメンタムを確認しながらトレードできます。
モメンタムの売りシグナルと買いシグナル
モメンタムでトレンド判断する方法はとてもシンプル。中心の0より上であれば上昇トレンド、下であれば下降トレンドという事になります。
売買のタイミングは0ラインとの乖離率を見る方法と、0ラインのクロスを見る方法のふたつがあります。
0ラインよりも離れている場合は、売られ過ぎ・買われ過ぎのシグナルですので、逆張りの絶好のタイミングになります。
0ラインを実線がゴールデンクロスすれば、上昇トレンドの始まりとして買いシグナルとなります。
逆に0ラインをデッドクロスすれば、下降トレンドの始まりとして売りシグナルとなります。
このモメンタムだけを頼りに取引をするのではなく、他のテクニカル指標と併用し、全てのテクニカル指標で同じシグナルが出ている場合のみエントリーするといった形で使用するのが有効だと思います。