2017年8月25日の23時に、米ドル/円の為替相場が短期間でかなり下落しました。
その理由は、イエレンFRB議長の発言内容にあります。
なぜ為替相場が急落したのか?
要人の発言内容と、その影響について紹介します。
イエレン議長の発言内容とFXへの影響
[ジャクソンホール(米ワイオミング州) 25日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は25日、米ワイオミング州ジャクソンホールで開催中の年次経済シンポジウムで、2007─09年の危機以降に導入された改革により、経済成長を阻害することなく金融システムが強化されたとし、いかなる将来的な変更も控えめなものにとどめる必要があるとの考えを示した。
(中略)
そのうえで、現在の金融システムは将来的に発生する可能性のある衝撃に対する耐久力が増しており、こうした金融システムに対しては「規制の枠組みの調整は控えめなものにとどめ、レジリエンスの高まりを保全するものである必要がある」との考えを示した。
参照元:イエレンFRB議長「米経済、危機後改革で強化」(東洋経済オンライン)
これを読めばわかる通り、イエレン議長は直接的に為替相場や金融政策について言及したわけではありません。
私の個人的な見解ですが、相場が反応したのは「規制の枠組みの調整は控えめなものにとどめ、レジリエンスの高まりを保全するものである必要がある」という発言内容にあると思われます。
レジエンスは自然治癒力といったニュアンスのある単語。つまり、市場のトラブルは市場が解決してくれるという、昔ながらの価値観を改めて示したわけですね。
金融システムはタフで強固なものになり、金融取引は今までよりもより安全に運用することができるようになった、と。
だから、金融取引の規制はそんなにやる必要はないでしょ。
という考えを表明したわけです。
これを受けて、急激な円高ドル安の流れになりました。
イエレン議長が金融の規制はしない方がいいと発言したよ!
↓
ということは、アメリカの金融政策は金融緩和の方向に行くんじゃね?(←イエレン議長はそんなこと言ってない)
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金融緩和するってことは、ドルの価値は下がるかも!今からドルを売らなきゃ!!
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ドルが売られて下落!!相対的に円は高くなる。
これが、2017年8月25日23時のドル円の動きの理由なのではないかと推測します。
もちろん、実際にアメリカ経済が金融緩和を行うのかは、今のところまったくわからないですが。
FXで取引する場合は、こういった要人の発言が為替に急激な変動を引き起こすことを肝に銘じて、余裕のある取引を心がけたいものですね!!